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ノンケミカル!肌にやさしい日焼け止めクリームを作ろう

夏だけでなく、1年中手放せないのが日焼け止めクリーム。今回は紫外線吸収剤を含まないノンケミカルの紫外線防止剤を使った日焼け止めクリーム作りをご紹介します。

SPF、PAとは


「SPF」とは、Sun Protection Factor(サンケア指数)の略でUV-Bの防止効果を表す数値です。 紫外線が当たりだしてから日焼けしてしまう(=紅斑:赤い斑点が出て炎症を起こしている状態)まで、人によって個人差がありますが、おおよそ15分~20分と言われています。 それを例えばSPF30なら30倍遅らせることができるという意味になります。

「PA」とは、Protection grade of UVAの略でUV-Aをどのくらい防止できるかという目安で、効果の度合いを「+」の数4段階で表示します。 一般的に直接見える反応として、UV-B(B波)は表皮を日焼けさせ赤くさせた後に黒くさせます。 UV-A(A波)は肌の奥まで届いてメラニン色素を変色させ、シミやそばかすの一因となります。

UV-Aは波長が長く危険性が低く、またそれ自体に日焼けを引き起こす力はないとされていますが、UV-Bによって生成されたメラニン色素を酸化させて褐色に変化させる作用があるので、日焼け止めとして効果を発揮するためにはUVBを効率よく遮断してメラニン色素を大量に作らないようにする必要があります。

SPFやPAの高い日焼け止めは、紫外線に対する効果は大きい反面、肌への負担も大きくなります。

SPFやPAの高い日焼け止めは海水浴や屋外でスポーツをする場合だけに使用し、日常生活であまり日に当たらない場合には、SPFやPAの数値の低い日焼け止めを使うといった、使い分けをしてみましょう。


紫外線吸収剤、紫外線散乱剤のメリット&デメリット


紫外線吸収剤


「紫外線吸収剤」とは、紫外線のエネルギーを自らの中に取りこんで化学的に処理するタイプの日焼け止め成分のことです。 無色透明なので白浮きがなく、また製品に配合したときの塗り心地もなめらかです。 ただし、有機化合物なので人によってはお肌に刺激を感じることもあります。

紫外線散乱剤


「紫外線散乱剤」とは、粒子(主に白色顔料)が光を反射するはたらきを利用して紫外線の害がお肌に及ぶのを防ぐ成分です。代表的なものに二酸化チタンや亜鉛があります。 紫外線散乱剤は紫外線吸収剤のように化学変化で紫外線を処理しないので、散乱剤そのものに無理な力がかからないため、構造が壊れにくく長持ちです。 吸収剤のように処理できる紫外線の波長を選ばないためUV-AもUV-Bも両方防げます。 また、有機化合物ではないのでお肌の刺激にもなりにくいという優れた特長があります。 ただし、塗ったときのなめらかさに少々欠けたり、白浮きしやすいといった欠点があります。


ノンケミカル!ミネラルで紫外線対策


超微粒子二酸化チタン


ミネラル(鉱物)の一種で、クレイなどにも含まれています。 特にUV-Bを吸収し、UV-A短波を反射します。 UV-A波を反射させるタイプなので使いすぎると白浮きする場合があります。  全体の10%程度入れることでSPF20程度が期待できます。


微粒子酸化亜鉛


ミネラル(鉱物)の一種で、ファンデーションや日焼け止めクリームなどによく利用されます。 UV-B波においては二酸化チタンの吸収力には劣りますが、二酸化チタンではカバーしきれないUV-A長波をしっかりカバーしてくれるので、二酸化チタンと一緒に使うと全体のSPF値を上げることができます。 仕上りがより自然ですが、ひまわり油由来の乳化ワックスと一緒に使うとダマになりやすいです。

日焼け止めクリームを作ってみよう


ホイップクリームのようにふわふわな日焼け止めクリームを作ってみましょう。 今回は2週間で使い切りやすい60mlサイズで作成します。


準備するもの


<道具> ビーカー 2個 ガラス棒 湯煎する鍋 温度計 容器

<材料> ホホバオイル 15ml 乳化ワックス 3g 精製水 45ml 超微粒子二酸化チタン 5g 微粒子酸化亜鉛 3~5g 精油 合計で6滴(肌にやさしいラベンダーがオススメです)


作り方


①ビーカー【A】に、ホホバオイルを入れます。 ②ビーカー【B】に、乳化ワックスと精製水を入れます。 ③両方のビーカーを湯煎にかけます。 ④【B】が全て溶けたら、【A】と【B】が同じ温度(目安は60度)になるようにします。 ⑤【A】に【B】を少しずつ加えて、よく混ぜます。 ⑥全て加えてややとろみが出てきたら、微粒子二酸化チタン・微粒子酸化亜鉛を入れて、よくかき混ぜます。 ⑦精油を加えてよく混ぜたら、出来上がり! ※使用期限は2週間です。

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