「土用の丑」と言えば「鰻」!今回はこの由来などにも触れながら、簡単&楽チンな鰻丼をメインにしたテーブルレシピをご紹介します。暑い夏、涼しげな色や素材を取り入れて土曜の丑の日を楽しんでみませんか。
そもそも「土用の丑の日」とは?
土用の丑の日とは、土用の間のうち十二支が丑の日のことを言います。
※土用:立夏・立秋・立冬・立春の直前約18日間。
「土用の丑の日」は年に数回ありますが、一般的に夏の土用の丑の日のことを言うことが多く、江戸時代から「鰻」を食べる習慣が定着したようです。
「鰻」を食べる理由には諸説ありますが、中でも有名なのは、夏に売れなかった「鰻」を売るために平賀源内が鰻屋のPRをして大成功をおさめ、そこから浸透したという説。
源内は、「本日丑の日」と書いた紙を店頭に貼らせると、キャッチコピーがよかったのか、その鰻屋は大繁盛したそうです。その後、他の鰻屋もそれを真似るようになり、土用の丑の日に鰻を食べる風習が定着したのだとか。「丑の日に『う』の字が附く物を食べると夏負けしない」という風習があったともされ、それも効果のひとつかもしれません。
テーブルアイテム
和風の柄が入ったてぬぐいや竹製のランチョンマットを使って 和の涼しげなコーディネートに仕上げます。
・丼ぶり(たち吉のセールで購入) ・お椀(インターネット通販) ・ガラス湯呑(インターネット通販) ・黒の小鉢(文五郎窯) ・黒の小皿(アクタス) ・ガラス湯呑(インターネット通販) ・急須&ポットスタンド(南部鉄器) ・箸置き(信楽焼き) ・お箸 ・和菓子用フォーク(阪急百貨店) ・花器(阪急百貨店) ・てぬぐい(セリア) ・ランチョンマット(IKEA) ・テーブルクロス(IKEA)
実際のコーディネート例
今回は夫婦での食卓を想定しています。
女性側には赤のお椀、お箸、手ぬぐいを使って男性と色違いのセッティング。
実は夫婦椀など食器やお箸などで男女の区別があるのは日本だけ。 こういった日本ならではの器の知識も持っておくとさらにテーブルコーディネートが楽しくなりますよ。
シルバーの丸い花器には高さを出して、直線を生かすよう真っ直ぐにお花を生けました。
お花はショップでたまたま紫色のりんどうが目に入り即決。
凛とした直線も美しいですし、落ち着いた紫色が涼を感じさせます。
脇役には流れるようなラインが印象的な「利休草」を選びました。
花器は2つありますが、あえて片方だけを使うことで一方を引き立てています。 コーディネートの際には、つい色々置きたくなってしまいますが 引き算をすることで空間が引き締まったり、料理やアイテムが際立ったりすることもあります。
実際の盛り付け例
献立はいたってシンプルに。 ・鰻丼 ・お吸い物 ・香の物 ・あんころ餅
鰻丼はご飯の上に錦糸卵を敷き詰めて、その上に鰻を盛り付けます。 最後に山椒を軽く振りかけて、木の芽(山椒の葉)をトッピングして完成。
デザートには土用餅(あんころ餅)をいただきます。
昔、宮中では暑気あたりを防ぐため、ガガイモの葉っぱを煮出した汁で餅米の粉を練り、丸めたお餅をみそ汁に入れ、土用の入りに食べるという習慣があったそうです。
それが江戸時代頃にあんころ餅に変わり、今でもその習慣が残っているのだそう。 また、お餅は力餅、餡に使っている小豆は厄除けに良いとされ、土用餅を食べると夏の暑さに負けず、無病息災で過ごすことができるとも言われているそうですよ。
行事の食卓を楽しむ
日本には季節ごとにさまざまな行事があります。
その背景にある意味合いや先人の風習を知ると、さらに暮らしに潤いが出そうですね。
ぜひ、行事ごとに料理やテーブルコーディネートを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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