top of page

睡眠質を上げて、寝不足解消!!

人生の3分の1を人間は眠りに費やします。健康も美容も、そして一日のパフォーマンスを上げるためにも“睡眠“は最も重要です。



幼少期から良く眠るタイプの私は、8時間睡眠がベストのいわゆるロングスリーパータイプです。

ただ、この8時間睡眠は平日の仕事をしているときではなかなか確保できないのが実情。


日本は各国に比べて、なんと平均睡眠時間は世界一低いそうです。



フランスの平均睡眠時間8・7時間

アメリカの平均睡眠時間7・5時間

日本の平均睡眠時間6・5時間


しかも、この6・5時間の睡眠も確保できない人が、約40%もいるといわれているそうです。

もちろん「眠り」には個人差があり、私のように8時間睡眠でスッキリするロングスリーパータイプもいれば、6時間未満でも充分満足できるショートスリーパータイプもいます。


短時間ですっきり目覚めて、一日の時間をできるだけ長く有意義に過ごしたいと『短時間睡眠法』というメソッドが一時私の回りでも流行っていました。


徐々に睡眠時間を短くしていく方法なのですが、訓練でショートスリーパーになれるのか?というのが正直疑問でした。

私の知人にも真性のショートスリーパーの人がいて、彼女は一旦眠りに落ちるとほとんど何をしても目覚めないくらい深い睡眠状態に入り、その平均睡眠時間は約4時間。

私のようなロングスリーパーには考えられない睡眠時間ですが、それでも彼女はいたって元気でむしろアクティブです。


ただ、彼女の様にもともと短時間睡眠でも平気な人はそれがリズムなので平気ですが、私がこの睡眠時間にすればたちまち体調を崩してしまいます。


ショートスリーパーかロングスリーパーかは遺伝子で左右されることがほとんどで、短時間睡眠の遺伝子を持っている人はごく稀です。

『短時間睡眠』のメソッドも科学的根拠がなく、健康を害したりパフォーマンスが低下したりとデメリットが大きすぎるようですね。



やはり人間の体も千差万別なので、無理な睡眠時間に合わせるのではなく、自分に合った睡眠時間で起きるのがベストということです。



では、私のようにロングスリーパーの人間が、普段の生活ではどうしても理想の睡眠時間を確保出来ない場合はどうしたら良いのか?

朝起きるのにとことん弱い私は、90分サイクルという方法を試したことがあります。

睡眠時間は90分単位が良いという理論があり、睡眠周期を根拠に基づいたものです。

これは、睡眠のサイクルが入眠からノンレム睡眠(脳も体も眠っている睡眠)→レム睡眠(脳は起きていて体が眠っている睡眠)を繰り返し行っていますが、周期がおよそ90分なので、これに合わせて眠りが浅くなるレム睡眠が現れたところで起きると良いという理論。


なので、6時間(90分×4)を目安にアラームをかけて起きる習慣をつけていたのですが、結果はイマイチ。そもそもレム睡眠がいつ出現するかを調べるのは難しく、後にスリープサイクルにも個人差があり、90分が良ければ120分が良いとされるのもあると出たそうで、私にはマッチしなかった方法です。



平日の私の睡眠時間はそれでも約6時間。理想の睡眠時間より2時間少ない状態です。

この睡眠負債を週末の寝溜めで解消できるのか?


土日でこの睡眠負債をなんとか解消しようと、お昼近くまで寝てしまうと、寝たなぁという気持ちと、思う様に睡眠時間が取れたことに満足はできます。

ですが、頭と体は思ったようにスッキリはしない、むしろ重たい状態。

しかも体内サイクルが変わってしまうので、夜中なかなか寝付けなくなる。


これではせっかく睡眠負債を解消しようとしたのに、本末転倒です。

もしも土日で睡眠負債を解消したいと考えるのであれば、


就寝時間は普段と同じ時間で変えない

起床時間をいつもより1〜2時間遅く(多めに取る)するぶんには問題ない


これが睡眠の質を下げずに週末でメンテナンスを行うコツです。


ポイントは睡眠は貯蓄が出来ないので、体内サイクルのバランスを崩さない程度の時間をいつもの睡眠時間にプラスして、就寝時間は変えないこと。


それでは、平日のパフォーマンスをあげるために6時間の睡眠の質はどう上げれば良いか?


たとえ短い睡眠時間しか取れなくても、ポイントは最初の『90分』が大きな鍵になります。

簡単に言うと、この90分さえしっかり深く眠ることが出来れば、たとえ短い睡眠時間でも翌日のパフォーマンスに悪影響を及ぼすことは避けられます。


これは入眠後は比較的短時間で一番深いノンレム睡眠にたどり着くという理論に基づき、この深い睡眠の間に自律神経が整い、グロースホルモン(成長ホルモン)が一番多く分泌されるのです。

これにより、この“90分“を上手に取れれば、脳のコンディションを整えることができるわけです。

逆にこの“90分“をうまく取れないと、例え睡眠時間を長く取っていくら寝ても質の良い睡眠は取れないということになります。

ですから少ない睡眠時間で質の良い睡眠を取るには、絶対にこの90分の質を下げてはいけないということです。


大事な『90分』をどうキャッチするか?



最初の90分が大事なことは分かりましたが、多くの人が寝つきの悪さに悩んでいるはず。

就寝時間を固定するのは前提ですが、忙しい現代人が規則正しい生活を送るのはなかなか難しい課題です。


そこで実践して欲しいのが「体温」と「脳」のスイッチです。

皆さんご存知の通り、睡眠時は深部体温が下がります。深部体温は日中高くて夜間低く、手足の温度(皮膚温度)はその逆で昼は低く夜間高い状態です。


大事なのは皮膚温度と深部体温の差を縮めること。そのためには皮膚温度を上げて熱放散して深部体温を下げなければなりません。

この差を縮める方法で1番効率良いのが、就寝90分前の入浴です。

40℃くらいのお湯に15分ほど入ると、深部体温は約0.5℃上がるそうです。深部体温は上がったぶんだけ下がろうとする性質があり、この下降が入眠に必要不可欠で熟睡するもとになります。


とはいえ、睡眠時間もままならないのに、そんなバスタイムに時間は割けないという方。

じつは『足湯』がとてもおすすめです!

手足には毛細血管が発達していて、足湯や手浴をすることで血行を良くすれば熱放散を促し、入浴と同じ効果を得られます。



その昔、戦地で傷付いた兵士が眠れないときに、従軍看護婦が足湯をしてあげるとすーっと眠りについたという話しを聞いたことがあります。


この足湯は私も日常行っています。折りたたみ式のタライにお湯をはり、その時々の体調に合わせたアロマオイルを加えて足と手を浸けて束の間のリラックスタイム。

これをするのとしないのとでは驚くほど寝つきが違います。


残念ながら「寝起きの悪さ」の改善には反映されませんでしたが、入眠と熟睡感に関して言えば今まで試したことの中でトップクラスに良く、今も続けています。


もうひとつ実践しているのが、寝る前30分から部屋の照明を落とし、なるべく脳を使うことを避けます。

読書の習慣がある人は先が気になるミステリーものなどは避け、音楽でも単調で抑揚のないものを選ぶことをおすすめします。

要するに脳を刺激して覚醒させる要素のあるものは極力避けるということです。


少ない睡眠時間でいかにチャージ出来るかは、最初の『90分』をいかにキャッチ出来るかです。


参考文献:『スタンフォード式最高の睡眠』











bottom of page